フィギュアヘッドは船首に取り付けられている航海の安全を祈願した女神や妖精などの像です。フィギュアヘッドは芸術性も高いため部屋に飾るインテリアとしても人気があります。
カリフォルニア州サンディエゴにある「海事博物館」では、歴史的に有名な船が集められていて、「音楽の女神・エウテルペ」や「正義の女神・テミス」などの美しいフィギュアヘッドを見学することができます。航海のお守りの意味合いが濃いフィギュアヘッドですが、その芸術性の高さも一見の価値があるでしょう。
フィギュアヘッドというのは、大航海時代の帆船が航海の安全を願って船首に取り付けていた像のことで、今では部屋に飾るインテリアとしても人気が高くなっています。フィギュアヘッドは、その多くが旅の安全を願うお守りの意味合いがあり、女神や妖精などの美女をモチーフにしたものであることが多いようです。
フィギュアヘッドは、取り付けられた船のシンボルとしてデザインのモチーフが選ばれていて、船のオーナーや船長などの趣味志向もフィギュアヘッドには大きく反映されています。海には魔物が潜んでいるという考えが根強くあった1500年代の大航海時代には、神の御加護を授かるために天使のようなモチーフは好まれていたようです。
フィギュアヘッドと船の名前の間には、相関関係があることも多いと言われていて、高速帆船の「カティーサーク」号のフィギュアヘッドは、ただの女人像ではなく妖精と農夫の物語などを背景にしたモチーフであると言われています。
大阪府の海の玄関口である南港にあるアミューズメントスポット「なにわの海の時空館」では、全長約30m、帆柱約27.5mもある江戸時代の菱垣廻船「浪華(なにわ)丸」を実物大で復元しています。その当時しようされていた船具や調度品等の複製品とともに、「浪華丸」に取り付けられていたフィギュアヘッドも見学することができます。
新潟県柏崎市にある「シーポートミュージアム」は、展示数日本最大を誇っているアンティーク船具の博物館で、非常にたくさんのフィギュアヘッドが展示されていますから、フィギュアヘッドを実際に見てみたい方には一度訪れてほしい場所です。
文部省航海練習船で「海の貴婦人」として有名な大型帆船の「海王丸(かいおうまる)」は、当初はフィギュアヘッドがついていませんでしたが、1985年に「横笛を吹く女性・紺青」が取り付けられています。その後「海王丸」のフィギュアヘッド「紺青」は、1989年の引退の際に「海王丸U世」号に引き継がれています。